レジ袋有料化。プラスチックゴミ削減の効果はあったのか?
2020年7月に、いわゆるレジ袋と呼ばれる取って付きのビニール袋が有料化され、
無料配布が無くなりました。
当初はレジ袋を有料化しても、プラスチックゴミの削減には繋がらないため、
意味がないとの論調もありましたが、果たしてどのような効果があったのでしょうか?
レジ袋辞退率は70%を超え3倍に
大手コンビニ各社は、レジ袋有料化が施行されてから
レジ袋辞退率は75%前後と発表しました。
日本フランチャイズチェーン協会によれば、
有料化が施行される前の辞退率は25%程度とのことですので、
約3倍に跳ね上がったことになります。
レジ袋有料化の効果として気になるのは、
実際にプラスチックゴミが減ったのかというポイント。
セブンイレブンの発表によれば、
2021年の2月までで、約8000トンのプラスチックごみの削減につながったとしています。
無料で配布していたレジ袋を有料化することは、
お店側の利益にしかならないのじゃないの?と言う疑問もわきますが、
レジ袋有料化で得た収益は、
ペットボトルのリサイクルのための回収容器の設置費用などにあてているとのこと。
また、ドラッグストアチェーンのトモズは、
1年間でレジ袋を約3,600万枚削減し、
CO2排出量は2,200トンもの削減につながったと発表しました。
このような結果を参照すると、レジ袋の有料化は
『使う必要がないプラスチック』を減らすことには繋がっていると言えるのかもしれません。
全体で見るとポリ袋の消費量は増えている
レジ袋の辞退率という意味では効果があったレジ袋有料化ですが、
一方でレジ袋と似た形をしたポリ袋を、
ゴミ袋として購入する人が増えたとのこと。
うちでも実は生ごみを入れる袋として購入しています。
もらう量、ではなく、使用量としては、
大きな削減はありません。
「小売店でレジ袋をもらわないこと」が最重要ではなく、
「レジ袋の消費量を減らすこと」が大切なんだと、
多くの方は理解しているとは思います。
それでも、日々の家庭ごみは、ごみ袋に入れる必要があり、
その際にレジ袋が必要になるために、別途、レジ袋が購入されています。
そのため、トータルでプラスチックゴミが削減されたかは不透明な結果となっています。
レジ袋有料化は、
コンビニエンスストア業界では一定の効果があったと言うことができますが、
部分的には環境負荷へ配慮した消費のように見えて、
中長期的・全体的に見てみると、
あまりエコになっていないのではないかと思われます。
セクシーな元環境大臣の肝いりの政策は
環境問題への意識は高めたかもしれないけれど、
大きな効果はなく、家庭にとっては支出が増えただけと言う
残念な結果になってしまいました。
レジ袋有料化の本当の目的
効果は疑問符がつく程度にしかなかったゴミ袋有料化。
とは言え、
ただでもらった物は大切にはしない。
ポイ捨てだってしちゃえるけれど
自分で買った物はもったいなくてお気軽に捨てない、と言う心理から
レジ袋のポイ捨てが減ったのはいい事だと思います。
日本は、一人当たりの使い捨てプラごみの発生量が
米国に次いで2番目に多く、「プラごみ大国」。
日本は、プラごみの分別・回収が進んでいるとは言え、
再生樹脂などへのマテリアルリサイクル率はわずか25%にすぎません。
経済産業省のホームページには、レジ袋有料化の目的について、
「普段何気なくもらっているレジ袋を有料化することで、
それが本当に必要かを考えていただき、
私たちのライフスタイルを見直すきっかけとする」と書かれています。
買い物に行く時にはもうマイバッグを持っていくことが当たり前になっています。
国民一人一人の意識改革と言う意味ではよかったのかもしれませんね。
今日のヒメちー
レジ袋がもらえなくなって、
一番困ってるのはヒメです。
もうずっと同じ袋を使い続けてるんですよ。
そろそろ新しい袋が欲しいです。
ヒメちー、使えるものはずっと使わないと。
資源を無駄にしちゃダメよ。
ちぇー。
レジ袋が無料だった頃、
ヒメちーが欲しがるままにあげていたレジ袋。
自分で購入しないと、となると途端にもったいなく感じる。
エコって、節約でもあるのね。
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