【猫は水を飲まない?】猫に必要な水分量と俗説の間違い。

猫は水を飲まない生き物、と言う大きな誤解

冬になり、寒さが厳しくなると、

人も水分の摂取量が減ってしまいます。

猫もその傾向にあるようです。

逆に冬は乾燥し、夏のように汗をかかずとも

体の水分量は減っていきます。

元々砂漠の動物である猫は、

一般的にほとんど水を必要としないと言われています。

読売新聞オンラインより

厳しい環境下で生き、水をあまり飲まなくても生きていくことができるのです。

読売新聞オンラインより

ところがこの俗説には落とし穴が。

猫に必要な水分量はどのくらい？

猫が1日に必要とする水分量は体重1kgあたり50mlほど。

犬の場合は1kgあたり100mlほどなので、

猫は犬の半分しか水を飲まないということになります。

ところが人間の健康な成人の場合、体重1kgにつき約35mlが、

1日に必要な水分量と言われています。

つまり、体重が50kgの人は1700ｍｌ。

猫が必要とする水分量を人の体重に換算してみます。

1ｋｇあたり50ｍｌと言うことは

体重が50㎏であれば2500ｍｌの水分が必要になるのです。

水を飲むということと水分を取るということの違い

猫の体は砂漠で捕まえた小動物の体内水分でまかなうことができ、

足りない分を飲み水で補給します。

体内の少ない水分を効率よく使い、

おしっこを凝縮して出す仕組みになっているため、

お水を飲むという習慣があまり見られませんでした。

ところが現代の、特に飼い猫の場合、

獲物から水分を摂ることは不可能。

ドライフードの水分量は10%程度で、

必要な水分量を確保することはできません。

この場合、水分としての水を摂取する必要があります。

また、ウェットフードの場合、

水分量が80％として1日に約250gのウェットフードを食べるとすると、

すでに200mlの水を摂取しています。

したがって、猫は75mlの水を追加で飲めばよいことになります。

ヒメちーはウェットフードを好まず、また小食。

必要な水分は水で摂るしかなさそうですが、

猫は人のように、コップのお水をぐいぐいと飲んだりはしない生き物。

2.7キロのヒメちーに必要な水分量は135ｍｌ。

コップおよそ半分。

とてもそれほど飲んでいるとは思えないので

なるべく水を飲ませようと必死になります。

フードボウルに入れてある水を

水から飲むことはほぼなく、

こうして下僕が指につけた水を好むヒメちー。

これは多分ですが、

指につけることで水が体温に近い水温になるからだと思われます。

体温に近いぬるま湯を用意してあげると、よく飲むようです。

お湯サイコー!

ぬるま湯を好む飼い猫は多く、

これは野性時代に狩りで捕まえた獲物の体温を

そのまま感じているからだと言われています。

ぬるま湯は動物の血液の温度に近い感覚を

舌で感じることができ、猫は本能的に満足するようです。

水は少なくても多くてもダメ。水を飲みすぎる猫の病気のサイン

猫の体は60～80％を水分が占めるので、

脱水までいかなくても水分が少ないと尿が濃くなり、

膀胱炎や結石など尿路系の病気になりやすくなります。

その日の気温などの状況によって、

猫が1日に飲む水の量は変わってきます。

体重1kgあたり60mlを超えると、異常と判断していいでしょう。

たった10mlの違いですが、

体内の少ない水分を効率よく使うという習性があだとなってしまうのです。

猫が水を飲み過ぎるようになった場合、まず疑われるのは腎臓病です。

特に高齢の猫の場合はその確率は高くなります。

腎臓病の初期から中期によく見られる症状に

急に尿の量が増えると言うことがあります。

排尿の量が増えれば、それだけ体の水分が奪われますので、

喉が乾き、水をたくさん飲むようになるのです。

悪循環ですね。

また、猫が糖尿病にかかると水を多く飲むようになります。

他にもすい臓、肝臓をはじめ体のどこかに炎症があるという場合、

水分を多く摂るようになります。

また腫瘍（がん）ができてしまった場合や甲状腺機能亢進症、

高カルシウム血症などでも水をよく飲むようになると言われていますので、

腎臓の問題だけではないと考えなくてはいけません。

水を多く飲むようになったら病気のサインかもしれません。

水にだってこだわりの強い猫。

水分が足りていないからと言って、

さあさあ、飲みなさいと言って飲んでくれるほど猫は単純ではありません。

猫の水へのこだわりを知って、

飲みやすい環境を整えてあげるのがよいでしょう。

　ぬるま湯を好む

ヒメちーのようにぬるま湯を好む猫は多いと聞きます。

もしもお水を嫌い、ぬるま湯を好むようでしたら、

ぬるま湯を飲ませてあげてください。

　流れる水を好む。

猫は好奇心旺盛な性格。

水の動きが目につきやすく、流れる水の動きや

キラキラした様子を見ると、自然と興味が湧くのでしょう。

野生時代の猫は、山で流れる水に興味をもって飲み、

安全だとわかって、好むようになったと考えられています。

その好みに合わせたこのような給水器もあります。

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水道の蛇口から直接水を飲む猫の画像を見たことのある方は多いでしょう。

蛇口から出る水に興味のある猫は

このような給水機が向いているかもしれません。

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また、動く水は腐らないことを知っている、という説も。

だとしたら相当生活の知恵が身についているということですね。

　遠くの水を飲みに行く

半砂漠地帯で生活していた猫は、

きれいな水を求めて歩き回っていました。

その名残で、飼い猫もあえて遠くの水を飲みに行くことがあります。

ほかにも、獲物の血で水が汚れないように、

食べ物から離れた場所の水を求めたという説もあります。

お水を部屋に用意してあるのに、

お風呂や洗面所の水を好むのはこういう理由かもしれません。

猫のお水事情まとめ

水へのこだわりが強い猫。

半砂漠地帯で生活していた野生時代の猫にとって、

水は貴重なものでした。

警戒心が強いこともあり、見つけた水でさえ簡単には飲まなかったそう。

お気に入りの水の飲み方を見つけることで、

猫の水分不足の解消ができるかもしれませんね。

また、この冬の時期、気を付けなければならないことが。

猫がなめてしまいがちなのが、窓の結露。

しかし、結露には、窓に付着したカビが含まれていることもあります。

少量を舐めてしまったからと言って

すぐに体調を崩すということはありませんが、

できるだけ、舐めさせないほうがよいでしょう。

猫を知ることで見えてくる、猫のお水事情。

飲みすぎてもダメ、飲まな過ぎてもダメ。

人が気を配ることで、少しでも猫のためになるといいですね。

今日のヒメちー

ヒメはこのように、

草からも水分をとっているので水分は足りています。

この刺激のある匂いがよいのです。

ひとで言うところの、ビールやコーヒーのようなものでしょうか。

むっしゃむっしゃ。

猫っておいてある草を食べるものではないの?と

疑問に思う方もいらっしゃるでしょう。

ヒメちーは少々狂暴な性格ゆえ、

草もちまちまと食べるのではなく一気に食べたいのです。

ままちゃんが摘んでくれた草はサイコーです。

猫にとって猫草を食べるのは、

毛玉を吐き出すための刺激、と言われています。

ヒメちーの場合はと言うと…。

ほとんど主食のように草を食べます。

狂暴な草食獣?

あ、これも普段から

特殊な訓練を積んでいるヒメちーだから可能なことであって、

良い子のみんなはマネしないでねー。

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