【猫が野生動物を殺す】オーストラリア・野生動物を守るため、猫にきびしい規制を導入 | ヒメとまいにち

【猫が野生動物を殺す】オーストラリア・野生動物を守るため、猫にきびしい規制を導入

 

オーストラリア 猫の飼育規制 外出禁止

 

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オーストラリアでは猫の放し飼いが問題化している。

 

オーストラリア政府は、野良猫によって野生動物が殺されるのを防ぐため、

猫の「夜間外出禁止」や「飼育数の制限」の導入を検討しているとのことです。

オーストラリア環境水資源大臣は、野生動物保護のための55の施策に

税金6000万ドル(約57億円)を充てることを発表しました。

コアラやカンガルーなど多くのユニークな野生生物が生息し、

壮大な景観を誇るオーストラリア。

ところが実はどの大陸よりも哺乳類の絶滅するスピードが速く、

オーストラリア政府によれば、約2,000種近くの野生生物が絶滅の危機に瀕しています。

これまでに確認されているだけでも、植物の86%、魚類の24%、

両生類の94%、爬虫類の93%、鳥類の45%、哺乳類の87%が、

オーストラリアにのみ棲息する生き物で、世界的に固有種が多い国です。

オーストラリア国内には約560万匹の野良猫がいますが、

毎年約15億匹の野生哺乳類や鳥類、爬虫類、

11億匹の無脊椎動物を殺していることがわかっています。

オーストラリア 猫の飼育規制 外出禁止

アカクサインコを捕食するオーストラリアの野良猫

 

1788年以降、オーストラリアでは分かっているだけでも100種の野生生物が絶滅しました。

これまで国内で絶滅した野生の哺乳類の3分の2は、猫によって殺されているのです。

 

 

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飼い猫も希少動物の脅威に

 

日本では環境省により、猫の室内飼いが推奨されています。

オーストラリア 猫の飼育規制 外出禁止

猫の放し飼いを禁止している国はありませんが、オランダの大学の研究者は、

欧州連合(EU)の加盟国で猫の放し飼いを禁じる制度を整える必要があると提唱したことがあります。

ドイツではすでに限定的ながら、猫の放し飼いを禁止しています。

猫は天性のハンター。「年間平均で186匹の野生動物を殺す」といわれる猫。

オーストラリアでは、人に飼われている飼い猫についても、規制が行われます。

飼える上限数の設定や夜間外出禁止などの規制を検討されています。

 

 飼い主に求められる責任

夜間外出禁止規制は「猫が活発に活動する夕暮れから夜明けまでの間、

飼い主は屋内に留める義務がある」とするもので、

猫が歩き回って狩りをするのを制限することが目的です。

ほかにも世帯あたりの飼育数制限や、猫の飼育を全面的に禁じる地区の設定、

去勢手術と登録の義務化も提案されています。

オーストラリア 猫の飼育規制 外出禁止

すでにビクトリア州ではは、メルボルン東部のノックス全域で

猫が出歩くことを1日中禁止しているほか、

その他の地区でも特定の時間帯に外出禁止命令を出せるようになりました。

同時にオーストラリア首都特別区(ACT)では

「2022年7月以降に生まれた猫は

すべて飼い主の自宅敷地内だけで飼わなければならない」としています。

野生動物の生育地域に近い17の郊外地区では、

飼い猫にリードを付けて出歩かせることもできません。

猫の飼い主には、愛猫の健康と幸せだけでなく、

野生動物の保護も視野に入れた責任ある飼育を行うことが求められているようです。

 

 

これって猫のせい?人間のせいじゃないの?

 

オーストラリアには土着の猫は存在せず、

猫がオーストラリアにやってきたのは比較的最近のことです。

オーストラリアに猫を初めて持ち込んだのは、

17世紀の欧州からの入植者だったと言われています。

これは日本の離島でもそうですが、飼い猫を逃がす。あるいは捨てる。

逃げた猫、あるいは捨てられた猫が繁殖する。そうして数が増えていく。

 

飼い主のいない野良猫は野生生物を餌にして生き延びる。これは当たり前のこと。

人の行動の結果、起きたことを猫のせいにしても良いものなのか。

 

 野生動物の減少は森林伐採などの環境破壊の連鎖も

オーストラリアの多くの野生生物は、近い将来の絶滅の脅威に晒されています。

特に深刻な問題は、生息地の減少、外来種、そして異常気象です。

猫はこのうちの外来種に分類されます。

これまでにオーストラリアの天然植生の13.2%が都市や農地、資源採掘のために開発され、

中でもユーカリ・ウッドランドは分布域の33%が消失しました。

オーストラリア 猫の飼育規制 外出禁止

最も森林が広がるクイーンズランド州では、

2013年から2018年の間に消失した森のうち65%は家畜のウシを育てるため、

28%はヒツジ育てるための牧場、2.2%は農作物、

残りは資源採掘や宅地開発が原因とされています。

連邦政府の統計によると1990年以降、

オーストラリア全土で約610万ha以上の天然林が切り拓かれました。

日本の国土の面積は約37万8000平方km、3780万ha。

北海道が約800万haなのでどれほどの大きさかわかるでしょう。

多くの人々に愛され、オーストラリアを象徴するコアラもまた、

2050年までに絶滅する地域が出てくると言われるほど、

危機的な状況に置かれています。

2020年の大規模森林火災では約5万頭の野生動物が死んだと言われています。

オーストラリアでは特に哺乳類の状況は深刻で、過去200年で全体の10%が絶滅。

残っている哺乳類の20%も絶滅の危機に瀕している状態です。

これは他の大陸と比較して、最も早く減少・絶滅していることを意味しています。

健全な森が消失、劣化あるいは分断されることで、多くの生き物はすみかや逃げ場を失います。

その結果、ネコやキツネといった外来種から襲われやすくなり、

別の森に移動するために道路に出て車と衝突、

さらにストレスによる免疫低下で病気にかかりやすくなるなど負の連鎖が続きます。

2015年にはオーストラリア政府は猫に対し「宣戦布告」を表明しています。

娯楽目的のハンター向けに野良猫射殺プログラムを作成したり、

捕獲された野良猫の一部を安楽死させたりする対策を実施しています。

 

森林火災や環境破壊は、絶対猫のせいじゃない。

けれど、猫がハントして絶滅させてしまう動物がいるのなら、

外出させず、家の中でだけ飼う、と言うのには賛成です。

人の都合で猫を悪者にしてはいけない。

 

 

今日のヒメちー

 

猫は天性のハンターです。

狩りはもはや生活の一部。

オーストラリア 猫の飼育規制 外出禁止

とは言え、他の生き物の生態系を崩してしまうと言うのは

それは大変な事実。

何とか共存を図れないものでしょうかね。

同胞たちがヒトに殺されてしまうと言うのもまた違う気がします。

オーストラリア 猫の飼育規制 外出禁止

良い解決策はないものか…。

やはり猫は外にださない。これしかないのでしょうかね。

オーストラリア 猫の飼育規制 外出禁止

悩ましいところです。

元はと言えば猫をオーストラリアに持ち込んだヒトが悪いのに。

オーストラリア 猫の飼育規制 外出禁止

えーっと、ヒメちー、すごい良い事言ってるのにちっとも頭に入って来ない。

そのスタイルはなに?

これですか?

猫は待ち伏せ型のハンター。

獲物が通るのを待っていたのですが、

誰も来ないのでちょっと退屈しちゃったのです。

オーストラリア 猫の飼育規制 外出禁止

あー。そうなんだー…。

まるで「ヤドカリ」みたいだわね。

オーストラリア 猫の飼育規制 外出禁止

オーストラリアのすべての野良猫が、

おうちを見つけるのは無理だったとしても

駆除を考える前に捕獲して譲渡する、とか、そういったことを実施してほしいなあ。

 

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