卑弥呼のペットか?“邪馬台国の有力候補地”の遺跡から骨が出土・復元模型完成 

 

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卑弥呼のペットかもしれない?古墳時代にいたとされる犬の復元模型が完成

 

2015年、奈良県桜井市の纒向遺跡で犬の骨140点あまりが出土しました。

市の研究センターなどは3Dプリンターを用いて骨のレプリカをつくり、

粘土で肉付けするなどして5年をかけて復元しました。

これは複顔と言う手法で鳥取県では弥生時代の集落跡、

青谷上寺地遺跡から出土した頭蓋骨をもとに、当時の成人女性の顔が復元されています。

犬の「復元模型」は引き締まった口元に凛々しいまなざし。

すらりと伸びた足で佇む茶色い犬。

1800年前の古墳時代にいたとされるものです。

犬、と言うよりは少しオオカミに近い姿のような気がします。

カラーリングは柴犬っぽい。

あるいは紀州犬や甲斐犬のようでもあります。

紀州犬や甲斐犬は「日本犬」とも呼ばれ、

現代の犬の姿のルーツはここにあるのかもしれませんね。

いくつかの説がありますが、

犬は1万5000年~2万年前に東アジアにいたハイイロオオカミから

家畜化されたと言われています。

 

そこから分岐して、約9300年~1万1500年前には

人間のそばで生きていたと考えられます。

犬の埴輪が出土していることから、

日本では少なくとも縄文時代にはすでに人間とともににいたと考えられます。

 

 

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復元された犬は古墳時代前期に『中国大陸からもたらされた可能性』

 

桜井市によると、復元された犬は1歳半以上の若いメスで、

古墳時代前期に中国大陸からもたらされた可能性があるということです。

そして、注目すべきが、骨が見つかった場所。

邪馬台国の所在地は、畿内説と九州説があります。

「魏志倭人伝」にその位置を示す記述がありますが、

曖昧な為、はっきりとどちらなのかは現在でもわかっていません。

畿内説は、出土した鏡が有力な根拠となっています。

卑弥呼が魏に使者を送った際に、皇帝から鏡を送られています。

それと思われるものが纒向遺跡周辺の古墳から発見されている。

ただ、魏志倭人伝の記述にある「方角」と合わないという問題があります。

九州説は、方角的には合っているが距離が短すぎるという問題点が指摘されています。

吉野ケ里遺跡は、弥生時代の環濠集落として知られており、

魏志倭人伝に記述される邪馬台国の王宮のような姿を想起させます。

しかし、吉野ケ里が実際に邪馬台国であったという

決定的な証拠は見つかっていません。

最近になり、吉野ケ里遺跡から石棺墓が発見され、

卑弥呼の墓である可能性も議論されています。

纒向遺跡は邪馬台国があったとされる最有力候補地ですが、

犬の骨が見つかったのは遺跡内でも位の高い人物が住んでいたとされる場所にあります。

これはどういうことか。

そう、女王・卑弥呼の王宮だった可能性も指摘されているのです。

つまり、この犬は卑弥呼が可愛がっていたペットだったかもしれない…

そんなロマンのあるお話だとも言えますね。

 

 

ロマンと妄想が膨らむ犬の復元模型

 

卑弥呼の時代に生きていたかもしれない犬が、こうして現代に姿を現す。

1800年前の骨からここまでリアルに復元されたことにも感動するし、

その犬が王宮にいたかもしれないと想像すると、

歴史がとても身近に感じられます。

卑弥呼がいたのかも分からないし、その犬が本当にペットなのかも分からない。

遺跡から出土したものにありがちなことですが、

人が住まなくなった後、自然現象や人間の活動によって土砂に覆われたり、

建物や遺構が風化したりして遺跡化します。

その、ひとが住まなくなった場所に、偶然野生動物がやって来て、

命を落とし、遺跡とともに長い年月を経て発見されることもあるでしょう。

全く関係ない確率の方が高いと思うし、そもそも分からないことだらけ。

卑弥呼は犬嫌いで猫派だったかもしれない。

卑弥呼ではない、位の高い人物のペットだったかもしれない。

けれど卑弥呼のペットって思うとロマンを感じますね。

なんと名付けていたのでしょうか?

どんなやりとりをしていたのでしょう。

案外現代の私たちとその接し方や愛し方は変わらなかったりして。

過去の人々の生活に思いをはせて想像する。

空想と呼ばれるかもしれませんが、程々の空想は楽しいですね。

 

 

今日のヒメちー

 

ヒメちー、もしこの格好のまま化石化しちゃったりしたら、

未来の人に

「このころの日本は寒かった」とか

「猫に洋服を着せる文化があった」って言われちゃうわよ。

え?寒いのは事実では?

今、家の中は24度。

寒いはずがない。

…そうですかねえ…。

猫の適温は28度ですし、十分寒い気がします。

卑弥呼さんのいた時代の気温って、どうだったんでしょうね。

今は温暖化と言われていますし、

と言うことは昔はもっと寒かったのでは…。

暖かくしてもらえてたらいいんですけどね。

わたしたちは過去の遺跡、史跡から、その当時の生活を想像する。

想像だけで、決して正解が見つかるわけではないんだけどね。

 



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