古代エジプトではいろんな動物たちが神様だった。
古代のエジプトで、
猫が自力で神の座をゲットしたと言うお話をさせていただきましたが
猫だけではなく、様々な動物たちが、
古代エジプトでは「神」と言う地位にいました。
たとえば、最も古い神のひとつ「ホルス」は、ハヤブサの頭を持つ天空の神。
エジプト神話で、天空と愛の女神。牝牛の姿で表されるハトホル。
「ラーの目」として人を罰する神として恐れられ、
人間を病気や悪霊から守護する女神にジョブチェンジしたバステト。
知恵を司る神で、エジプトだけでなく古代ローマ帝国でも信仰されていた、
世界を創ったとする「創造神トト」
知恵の神トトの聖鳥であるトキをかたどった「イビス」、ブロンズの頭部をもつ像。
邪悪な大蛇アポピスからラーを守ることが出来る唯一の神とされ、讃えられたセト。
セトは犬、ツチブタ、ジャッカルのほか、シマウマ、ロバ、ワニ、ブタ、
そしてカバなどを合成した想像上の動物。
創造神「トト神」はトキやヒヒなど、動物の姿で描かれます。
人間の体にトキの頭をもつ姿や、ヒヒの体にトキの頭をもつ姿をしており、
また、人型ではなく、トキやヒヒそのものの姿であるとも言われています。
「トト神」は長く信仰された神であるため、たくさんの異名をもちます。
有名なものでは「知恵の神」や「創造神」がありますが、
他にも「書記の守護者」や「時の管理者」「ラーの心臓」などと呼ばれていました。
このトト神と同じ冥界で働く神様に、
犬の姿をした『アヌビス神』がいます。
冥界では「死者の審判」という儀式があり、
有罪と判断された魂は転生を禁じられていました。
死者の審判ではアヌビス神が死者の心臓を天秤で測り、
トト神が死者の名前や罪の重さを記録していたと言われています。
凄い重要な役職に就いた神様ですね。
アヌビスは、エジプト神話に登場する冥界の神で、リコポリスの守護神。
ここでアヌビスについてちょっと深堀り。
異名をいくつも持つ神、アヌビスは働き者だった。
「聖地の主人」、「自らの山に居る者」、
「ミイラを布で包む者」などの異名を持つアヌビス。
エジプトの犬の神で、
アヌビスは「ラーの天秤」を使って死者の魂を裁くとされています。
天秤にある2つの皿のうち、片方に死者の心臓を、
もう片方には正義の女神「アマト」の羽根を置きます。
心臓が羽根よりも重い場合、死者には罪があるとして復活を禁じられたのです。
死者の魂を裁く儀式を「魂の計量」と呼び、
復活を禁じられた魂は幻獣「アメミット」に食べられ、
2度と転生できない魂となります。
アヌビスの姿が真っ黒なのはミイラ作りで使う遺体の防腐処理のためのタール。
汚れが染みついてしまい、落ちないのです。
エジプトの中でも比較的に古い時期から崇拝されていたミイラづくりの神であり、
犬またはジャッカルの頭部を持つ半獣、
もしくはジャッカルそのものの姿で描かれています。
これは古代エジプトにおいて、墓場の周囲を徘徊する犬または
ジャッカルが死者を守ってくれているのだと考えられたからだと言われています。
また、そもそもアヌビスはセトのモデルとなった動物と同じく、
ジャッカルや犬と似てはいるが、
現在は絶滅してしまった別のイヌ科の動物や想像上の動物がモデルであるとする説もあります。
猫の神、バステトのモデルがアビシニアンともエジプシャンマウとも、
はたまたジャングルキャットである、と言われているように
アヌビスにもモデルになったのでは?と言われる犬種がいます。
「ファラオ・ハウンド」という犬種です。
「ファラオ・ハウンド」はアヌビスを連想させるような、
小さな顔と大きな耳をもちます。
その高貴な姿からファラオという名がつけられていますが、
エジプトではなくマルタ共和国の国犬に選ばれています。
エジプトがプトレマイオス朝にギリシアに併合されてからは、
エジプト神話とギリシア美術との融合が起きます。
融合と言えばカッコいいけれど、当時の伝承はほぼ口伝え。
要はごっちゃになってしまったのですね。
ギリシア神話の智慧の神ヘルメスと融合して、ヘルマニビスともいわれています。
バチカン美術館にはギリシャ神話風にヘレニズム化されたアヌビス像があります。
「アヌビス」と「バステト」は親子である
「アヌビス」の母にあたる神は諸説あり、
その1つが「バステト」を母にもつという説です。
バステトは「豊穣の女神」と呼ばれ、音楽や踊りを好む穏やかな女神として描かれます。
ただ、バステト独自の神話がなく、
アヌビスではなくライオンの神「マヘス」が子どもという説もあるため、
一般的には「アヌビスはオシリスとネフティスの子」という説が浸透しています。
が、これってすごい事なんです。
動物たちの進化は、ミアキス、と言うネコ科の動物から枝別れしたもの。
犬科の生き物は、正確に言うと、
「ネコ目- イヌ科- イヌ属」。
そう、分類学的にも、犬の母は猫なのです。
分類学とか進化論とかない子の時代に、
アヌビス(犬)の母はバステト(ネコ)。
そう言う説が出ているだけでも古代エジプトの神話の信ぴょう性がわかります。
まだまだ謎が深い古代エジプト。
いつか、エジプトに言ってこの目で見て見たい、と言う思いが強くなりました。
これで、「エジプト展」に行けなかった恨みから書いた
古代エジプトシリーズは終わりです。
皆さま、長きにわたってお付き合いいただきありがとうございました。
今日のヒメちー
やっと終わったんですね。
おめでとうございます。
今回『も』長かったですねー。
コスプレさせられたり、ヒメも結構疲れましたよ。
やれやれですね。
ヒメちーもお疲れさまー。
ねぇやんも晴れやかな気分だわ。
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