犬や猫の『寿命』にまつわる一般論。寿命を決定する4つの要素 被毛のタイプや犬種・猫種によっても左右される?

 

 

スポンサーリンク

雑種は強く、純血種は弱い?寿命に関係はあるの?

 

ヒメちーはよく、ノルウェージャンと間違われますが、雑種です。

ママは野良ネコ。パパに至ってはどの猫かすら特定できません。

一般的に「雑種は強い」と言われますが、

それは本当でしょうか。

 

 

スポンサーリンク

「雑種強勢(ざっしゅきょうせい)」による優良交配

 

「雑種犬」、「雑種猫」とは、

異なる品種の犬や猫を交配して生まれた個体のことをさします。

人気の品種同士を掛け合わせた

「ミックス犬」「ミックス猫」とも呼ばれます。

雑種犬・雑種猫は遺伝的な病気にかかるリスクが低く、

純血種に比べて寿命が長いといわれています。

また、体が丈夫で日本のさまざまな気候に対応できるのも、雑種犬・雑種猫ならではの性質です。

病気に強い・丈夫 さまざまな種の遺伝子をかけ合わせたほうが

身体的に優れる「雑種強勢」という言葉があります。

それを理由に、特定の犬種同士の交配で生まれた純血種よりも、

雑種犬は丈夫で病気になりにくいといわれています。

雑種だから病気にならないとか病気に強いということはありません。

純血種だからいろんな病気になりやすいとか病気に弱いということもありません。

雑種でも純血種でも同じです。

雑種強勢(ざっしゅきょうせい)という言葉がありますが、

これは雑種動物だけではなく植物にも使われる言葉です。

両親よりも体格や病気・環境に対する抵抗性あるいは繁殖力などの点で

すぐれた形質を示す現象を言います。

植物を寒さに強い品種にするため交配したり、

大きく、よく実が付くように交配する「品種改良」と言えばわかりやすいでしょうか。

俗に「雑種は強い」と言われるのは、ある意味正しいと言えるでしょう。

雑種強勢とは、ある特定の組合せの両親を交雑した際に、

雑種 (F1) 個体 (子供) が両親よりも優れた形質を示す現象です。

雑種個体は、植物体が大きくなる、ストレスに強くなるなどの特徴があります。

 

 

純血種は短命?

 

犬や猫の平均寿命は犬種・猫種によって多少の差があり、

基本的には純血種よりも混血種の方が長生きしやすいといわれています。

日本犬・日本猫も現在は純血種がほとんど存在せず、

洋犬・洋猫の血が混じっている混血種なので寿命が長い傾向にあります。

男木島の猫

 

しかし、その根拠はなくあくまでも一説です。

純血種が混血種よりも寿命が短い傾向があるのは、

父犬・母猫、父猫・母猫も同じ犬種・猫種のため

特定の遺伝子疾患を受け継ぎやすいからなのだとか。

犬種・猫種をブリードする際、

見た目や能力の特徴を色濃く受け継ぐように交配した結果です。

混血種に丈夫で長生きする子が多いのは、

さまざまな犬種・猫種の遺伝子を受け継いでいるおかげで

遺伝子疾患のリスクが低いからという説があります。

とはいえ純血種でも体が丈夫な子はいますし、

混血種よりも長生きする子も少なくありません。

寿命には個体差があることを理解したうえで、

飼い主さんがしっかり健康管理をすることが大切です。

 

 

長毛と短毛、どっちが長生き?

 

犬や猫は短毛種と長毛種に分けられますが、

友情出演・クレアちゃんとマシュー君

 

長毛種と比べて短毛種の方が長生きしやすい傾向があると言われています。

猫の場合ですが、長毛種はグルーミング中に大量の毛を飲み込んでしまうため、

毛球症を発症しやすいからです。

通常、飲み込んだ毛は便と一緒に排出されたり、

猫が吐き戻して排出したりするのですが、

長毛種はスムーズに排出できないほど大量の毛を飲み込んでしまうこともあり、

胃腸への負担がかかると言われています。

毛球が大きくなって腸閉塞を引き起こしたり、

さらに重症化して命に関わることもあります。

犬にも猫にも共通して言えることは、

長毛であるがために皮膚疾患を起こしやすいという点です。

皮膚疾患を放っておくと細菌が繁殖し、

皮膚症状や内臓の病変が悪化することもあります。

炎症を放置して置くと、膿瘍となり、破裂します。

炎症は皮膚の組織を破壊し、壊死させてしまいます。

長毛種を飼う場合は、ブラッシングや食事による毛球症予防を徹底しましょう。

もちろん短毛種も毛球症や皮膚疾患のリスクはゼロではないので、

換毛期には要注意です。

 

 

オスとメス、どっちが長生き?

 

犬や猫の平均寿命をオスとメスで比較すると、

メスの方が寿命が長い傾向があるという説があるようです。

これは人間でもその傾向が見られます。

オスがメスよりも寿命が短い理由としては、

縄張り争いで他のオスとケンカになり怪我をするリスクが高いこと。

例えば、喧嘩から逃げて車道に出てしまい、車に轢かれてしまう。

 

それと尿路疾患のリスクが高いことが挙げられます。

しかし海外の調査ではオスとメスで寿命に差はないという結果が出ているため、

猫の性別と寿命の関係は現段階でははっきりわかっていません。

 

またオスは精巣の病気、メスは子宮の病気というように

性別ごとに特有の病気がありますが、

これらは避妊・去勢手術をすることで予防できます。

オスかメスかよりも避妊・去勢手術をするか否かの方が、

犬や猫の寿命を左右するようです。

 

 

長生きするには室内飼い?室外飼い?

 

家の外に出ることがある猫よりも、

完全室内飼育の猫の方が平均寿命は2~3年長いといわれています。

かつては家の中と外を自由に行き来している猫が多くいました。

しかし外に出ると交通事故にあってしまったり、

他の猫と接触して感染症をうつされてしまったりするリスクがあります。

犬の場合は逆で、

適度に散歩に連れ出し、運動をさせるほうが長生きできると言われています。

外の世界は猫にとって危険なので、

「1日中お家の中にいるなんてかわいそう…」などと思わずに、

完全室内飼育を徹底してくださいね。

猫の場合は広い部屋でなくとも

上下運動ができれば十分だと言われています。

キャットタワーを利用したり、家具の配置で、

高い場所にも登れるようにしてあげることが望ましいです。

そして犬も猫も、適度な運動は忘れずに。

 

一般的に言われている、

長寿、短命の疑問を調べてみましたが、

たとえ長生きできる要素を多く持った犬や猫でも、

食べ過ぎて肥満になったりストレスの多い生活を送ったりしていると、

寿命は短くなってしまうでしょう。

 

また、もしも愛犬・愛猫が短命だったとしても、

それは飼い主さんの落ち度ではありません。

わたしの家の近所では、

今年14歳を迎えるでぶりんと言う地域猫がいます。

過酷な外生活であるにもかかわらず、長寿。

 

未だに高い木に楽々と登ります。

純血種にしろ、ミックスにしろ、雑種にしろ、

本人が望んでその姿に生まれてきたわけではありません。

ひとが優劣を決めるべきではないと思います。

 

 

今日のヒメちー

 

長寿のためには必要なことがあります。

十分な睡眠。

適度ないたずら。

好奇心を常に持ち…。

そして適度な運動。

ヒメちー、それは大事な心掛けね。

でもそこに、「十分な食事」が入ったら完璧かも。

 



コメント