ウイスキーキャットだけじゃない?働く猫たち
先日、スコットランドでかつて活躍していた、
ウイスキーキャットのお話を記事にさせていただきました。
その前の、「世界猫の日」の記事でも触れましたが、
イギリスには、ほかにも働く猫たちがいたのです。
ネズミを取らないネズミ捕獲長・ラリー
ラリー(英: Larry)は、イギリス・ダウニング街10番地にある
イギリスの首相官邸で、「首相官邸ネズミ捕獲長」を
2011年から務める猫。
ラリーは、保護猫出身。
ラリーは当初、キャメロン首相夫妻の子供たちのペットとなる予定でしたが、
ネズミ取りの腕を買われて、
「首相官邸ネズミ捕獲長」に就任。
ラリーは英首相官邸初の「ネズミ捕り長官」の称号も持っています。
ラリーの就任後の首相だったデービッド・キャメロン(David Cameron)氏によると、
ラリーは最初の数か月間で3匹のネズミを捕まえて以降はやる気をなくし、
手を出さなくなったとの事。
しかし、ラリーはその後も権力にしがみつき、ソフトパワー外交を繰り広げてきました。
ネズミ捕獲長でありながらネズミを捕らないラリーの現在の公務は
「官邸の来客への挨拶、防衛の安全確認、骨董家具の寝心地検査」
であるとダウニング街のウェブサイトは述べています。
テリーザ・メイがイギリスの首相になった2016年7月までには、
ラリーは外務・英連邦省所属の、
彼よりもずっと若いパーマストンなどの他の猫との関わりの中で、
「凶暴(violent)」という評判が広まった。
外務省初ネズミ捕獲長・パーストマン
パーマストン (英語: Palmerston)は
イギリスの外務・英連邦省で「ネズミ捕獲長」を務めていた猫。
名前は19世紀中期に首相や外務大臣を務めた
第3代パーマストン子爵ヘンリー・ジョン・テンプルにちなんで付けられました。
パーストマンは元々はラリーと同じ野良猫。
2016年4月13日に就任し、2020年8月31日に退任。
イギリスでは、首相官邸に住み着いたネズミを捕獲するために
16世紀から首相官邸でネコを飼う習慣があり、
1924年には正式に「首相官邸ネズミ捕獲長」の職が置かれ、
公務員として雇用されるようになっている。
外務・英連邦省(FCO)でもそれに習い、2016年にネズミ捕獲長の職を新設し、
パーマストンが初代ネズミ捕獲長に就任しました。
パーストマンは退任後、
郊外にある職員の家で在宅勤務を続けていくとしています。
冷徹な殺し屋・大蔵省ネズミ捕獲長グラッドストーン
グラッドストーン(英語: Gladstone)は、
ロンドンのホワイトホールにあるイギリス大蔵省における
現職の「ネズミ捕獲長」。
毛の短い黒いオスで、2016年6月末に生後18か月でネズミ捕獲長の職につきました。
それ以前はロンドンの保護施設に住んでおり、
かつてイギリスの大蔵大臣及び首相を務めた
ウィリアム・エワート・グラッドストーンにちなんで命名された。
グラッドストーンも元保護猫。
水玉模様のボウタイを着用するおしゃれさん。
着任して自由に動き回れるようになってからは6匹のネズミを退治し、
「冷血な殺し屋」という評判をとっているが、
大蔵省では「一番人気の同僚」であるという。
2018年9月中旬に一度行方不明となり、
ウェストミンスターで捜索が実施された後、発見され、現在も公務についています。
親子でお仕事!?イギリス内閣府の「ネズミ捕獲隊」エヴィーとオジー
内閣府にいるのは親子猫のエヴィーとオジー(英語Evie&Ossie)。
内閣府の猫のエヴィーは、政府猫のなかで唯一のメス猫、
しかも息子連れでお仕事をするワーキングマザー猫。
オジーの父は不明のため、シングルマザーでもあります。
オス社会の政府猫の中で、紅一点。
エヴィーという名前も、
イギリス政府で初の事務次官となった女性 エヴィリン・シャープ に由来する。
エヴィーとオジーは内閣府のオフィスからは出ずに、
4楷建ての建物の中を親子で警備しています。
そして、すでに猫がいる首相官邸や外務省、
大蔵省と違って、内閣府はなんと親子で迎え入れられたのです。
イギリス政府、猫公務員のテリトリーと関係性。
首相官邸に勤務する首相官邸ネズミ捕獲長ラリーと
各省庁のネズミ捕獲長の地位関係。
これはパーストマンが退任する前の物。
官邸猫たちのテリトリー。
日本で言うところの永田町のようなところ?
各省庁間の確執を受け継いだ猫
2016年8月1日、
パーマストンとラリーが非常に深刻なキャットファイトを行っているところを
ジャーナリストが目撃し、このせいでパーマストンは耳にケガをし、
ラリーはネコ用カラーをなくしてしまった。
この争いは、武装した警官により止められた。
省庁の違いによる不仲、政治家同士の確執。
どこの国にもあることなのだが、英国では、
公務員としての扱いを受けている猫同士でもその確執は70年前からあったという。
古くは1940年代、ウィンストン・チャーチル元首相付きの猫、
かつては野良猫だったネルソン。
ネルソンとネヴィル・チェンバレン元首相付きの猫、
ミューニック・マウサーがむちゃくちゃ仲が悪かったことで有名だったとのことです。
97年前から続く、イギリスの公務員として働く猫
このように、イギリスでは古くから猫が公務員として活躍しています。
なんと、1924年ラムゼイ・マクドナルド首相が
ネズミ捕獲長として、迎え入れたとレジャービルが最初の公務員猫と言われています。
今日のヒメちー
現代の警備は空中からです。
ドローンのように空中から見守ります。
異常ナーシ
ヒメちーが乗ってるのは鴨居の上。
確かによく見渡せるかもしれないけど…。
ただただダラーんとしているように見えなくもない。
現代も過去も、日本も、世界中で、
猫が警備にいそしんでいるのねー。
コメント
英国首相を手玉に取る画像は、まさに狂暴な暴君の貫禄ですな( *´艸`)
イギリスってお堅いすましたイメージがありますけど、めっちゃお茶目( *´艸`)
日本の議会にも猫を導入したらいいのに(^^;)