知ってるようで知らない節分の由来と行事
節分とは、「鬼を追い払って新年を迎える、立春の前日の行事」です。
立春の前日ですが、立春の日付は年により異なるため
一般には毎年2月3日であるのですが常にそうではなく、
1984年までは2月4日だったそうです。
1985年から2020年までは2月3日だったため、
節分は2月3日のイメージが強いですが、
去年、2021年にはなんと1897年以来124年ぶりに、2月2日が節分でした。
2022年の節分は、2月3日(木)になります。
節分の由来
二十四節気において立春は新年の始まりで、節分は大みそか的な日。
旧暦の大みそかとも日付が近く(時に重なることも)、
江戸時代までは同じように一年の締めくくりの日でした。
元々の発祥は中国ですが、大陸文化が広く取り入れられた平安時代、
大晦日に宮中行事として追儺が行われるようになったと言われています。
これは疫鬼などを追い払うもので、
大晦日に陰陽師がきて厄や災難を祓い清める儀式。
…ヒメちー、それは桃太郎。
古くは「続日本書紀」のなかに、疫鬼払いとしての記述が見られます。
鬼を追い払う行事は、「おにやらい」(追儺)という宮廷の行事が発祥。
殿上人(てんじょうびと)と呼ばれる身分の高い貴族が、
桃の弓、葦の矢を持ち、鬼に扮した家来たちを追いかけて逃走させる…というものでした。
炒った大豆をまくのはなぜ?
邪気を払い、無病息災を願うのが「節分」という行事ですが、
ではなぜ豆をまくのでしょうか。
古来より日本人は、言霊の存在を信じ、
言葉と霊力に意味を与え、それを生活のなかに取り入れてきました。
節分に豆をまくようになったのは、室町時代とされていますが、
豆=魔目(鬼の目)を滅ぼすということに由来されているという説があります。
また、豆は五穀(米、麦、ヒエ、アワ、豆)の象徴であり、
農耕民族である日本人は、これらに神が宿ると信じてきました。
神様の力が宿った豆をまくことで、
邪気を払ったのですね。
知ってるようで知らない節分のお作法
大豆を炒った物を撒くのはなぜ?
節分と言うと、外に向かって「鬼は外」の掛け声と共に豆をまき、
部屋の中に向かって『福は内』と豆をまく。
うちの中に巻いた豆を拾い、無病息災を願いながら年の数だけ食べるもの。
ところが正式なお作法があるようです。
節分に使う豆は、前日に炒って枡に入れ神棚にあげておく。
できればお祓いを行うと、なおよいとされています。
豆が神聖なものだと思えば、その行いも腑に落ちますね。
また、基本的には大豆を使用することが多いのですが、
炒り豆にするのは、後から芽が出てこないようにするため。
もしも、また豆から芽が出てしまったら「凶事が起こる」などと、
昔の人は大層それを恐れたと言います。
そうならないように「豆を真っ黒になるまで炒り続けた」そうです。
また、(鬼の目を)射る=炒るという語呂合わせからきているという説も。
大豆を撒かない地方も。
大豆を炒ったものを撒くのには深い理由がありましたが、
豆まきに炒った大豆を使わない地域もあります。
新潟県、福島県、北海道などの北日本、
産地である鹿児島、宮崎では落花生が多いとか。
雪深い地域では、外にまかれた豆が雪に埋もれ拾うのが大変で、
落花生は見つけやすいというのが理由のようです。
また、戦後新潟県に大量の落花生が輸入されたことから、
落花生に馴染みも深い事が理由のようです。
うちのぱぱちゃんの田舎は新潟。
それでも撒く豆は炒り大豆だったそうですが、
うちでは落花生を撒きます。
理由は猫が居て、床が衛生的であるとは言い難いから。
落花生ならば外の殻を口にすることもなく、
また、大豆より美味しいので、子供心にはうれしかったです。
ちなみに同じ北でも山形県では、地元の銘菓「でん六豆」が圧倒的とか。
正しい豆のまき方
本来、豆まきは家長の役目といわれているそうですが、
最近では年男、年女や、厄年の人が行う場合が多いようです。
豆まきには前述のように事前準備が必要。
前日までに、炒った福豆を枡に入れ神棚に供えておく。
神棚がない場合は、白い紙の上に福豆をのせ、
目線の高いところに供えておけば問題ないそうです。
鬼は深夜(丑寅の刻=午前2時~4時)にやって来ると言われているので、
豆まきは夜に行うのがベスト。とはいっても丑の刻まで起きていて豆をまくのは無理。
現代では不審者として通報されかねません。
午後8時~10時くらいの間に行うのが良いでしょう。
福豆を入れた枡は左手に、胸のあたりで持って、
下手投げのように右手でまくのが正式だとか。
まず、玄関、窓、戸口などを開け放ち、奥の部屋から順番に、
外に鬼を追い出すように「鬼は外!」と声をかけながら豆をまく。
まき終わったら、鬼を締め出し、福を逃さないようにするために、
すぐに戸締りすることをお忘れなく。
今度は「福は内!」と部屋の中に向かって、豆をまく。玄関は最後に。
口上、順番、方角などは地方によって異なるようです。
節分行事で有名な千葉県の成田山新勝寺では、
掛け声は「福は内」のみ。祀っている不動明王が、
常に鬼を追い払っているから「鬼は外」はいらないのだとか。
豆まきが終わったら、1年の厄除けを願い、
自分の年齢よりも1個多く豆を食べる。数え年の年の数と言う事ですね。
この豆は「年取り豆」といい、家族全員で食べたいものです。
年齢が高くなっても年の数だけ豆を食べるのか…。
うちのままちゃんが、40歳を過ぎたころから、
「年の数の豆を食べるなんて節分って苦行だ」と言っています。
例えば80歳になっても年の数だけの豆を食べなくてはならないのでしょうか。
ご安心ください。豆が苦手な人や、数が多くなってしまう人は、
代わりに「福茶」を飲むといいとされています。
これは福豆を吉数と言われている3粒入れ、
さらに縁起担ぎの昆布や塩昆布、梅干しなどを入れたお茶のこと。
お湯を注ぐだけで、簡単に作れるので豆を無理に食べる苦労はなくなりそうです。
節分の食事、恵方巻と柊鰯(ひいらぎいわし)
節分のイラストなどでよく見る、イワシの頭を柊の枝に差したもの。
トゲトゲした柊の葉は触るとヒリヒリ疼き、
いくら鬼でも目に刺さったらひとたまりもない。
また、鬼は鰯の焼いた時の煙が大の苦手なのだとか。
玄関に小枝を指せば最強の鬼よけになり、鬼は絶対に近寄らないと言われています。
これは主に大阪や京都など、関西で行われている風習で、
瀬戸内西部地域では、柊の代わりにオニグイの枝を使うとか。
また、魔除けの意味を込めて、焼いた鰯を食べるのもよいとされています。
柊鰯の他には恵方巻も。
豆まきは全国的な習慣として、
恵方巻って、まだここ20年くらいの習慣なんですって。
もともとは関西の方で行われていた習慣なんですが、
それに目を付けたコンビニ業界が全国展開させたのだとか…。
なんでも美味しいものには思いっきり踊らされるたちなので、
実は豆まきよりもうれしかったりする。
ここで恵方巻のお作法を復習。
恵方の方角を向いて食べる
恵方巻きを食べるときは、恵方の方角を向いて食べます。
恵方は毎年代わりますが、
その恵方には歳徳神(としとくじん)と呼ばれる
幸福をもたらす神様がいるからと考えられています。
恵方というのは別名「吉方」とも呼ばれます。
2022年の恵方は“北北西”。
その恵方の方角を向いて恵方巻きを食べることで、
恵方巻きを通して体の中に入ると考えられています。
だから、恵方巻きを食べている最中にしゃべってしまうと、
歳徳神からの幸福が外に逃げて行ってしまう。
こう考えられているのかもしれないですね。
無言でしゃべらないで食べる。
「恵方巻きは無言でしゃべらないで食べる。」
こんな決まりごとがあるのは知っている方が多いと思います。
どうして黙ったまま恵方巻きを食べるのか、
そのルールにちょっと疑問を持ったりもしますよね。
恵方巻きを食べるときには願い事を思い浮かべながら食べると、
今年一年健康で仕事もうまくいくなどの願いが叶うとされてきました。
神社やお寺でお願い事をする時は黙って手を合わせて拝みますが、
ちょっと似たような感じがしますね。
昔から日本の国では、神聖な時間は無言で過ごすといった考えがあり、
恵方巻きを食べるときに無言でしゃべらない理由は
神様からの幸福をしっかりと取り入れるためだったんですね。
1人1本まるまる食べる
恵方巻きって結構大きいのに、
それを一本まるまる食べるのって結構な苦行。
恵方巻きって縁起物として扱われていて、
そんな縁起物の恵方巻きを、包丁などで切るというのは
「縁を切る」
などといったような意味にも取られるので、
縁起が悪いと考えられているんです。
この習慣はお正月の鏡餅にも見られます。
鏡餅は丸ごといただくのには無理があるけれど…
切ったりせずに、割ったり、煮て取り分けたりしますよね。
恵方巻は割るのも煮るのも無理
だから、まるごといただくようになったとか。
さあ、これであなたも恵方巻マスター。
今年の節分は吉を呼び込むこと間違いなしです。
ねぇやんちの節分2022.
こういう行事大好きな我が家。
今年はぱぱちゃんの都合で、節分当日に豆まきは出来ない…。
一足早く節分をしちゃいました。
ご利益とかお作法とか丸無視。
恵方巻は切ってはならない。そういうわけで、恵方を向いて食べるのは、ちょっと小さめ。
巻いてから切るのではなくって、海苔をあらかじめ切ってから巻きます。
切ってるじゃん、と言う突っ込みはなしにして。
そんな事言ったら、海苔だって成型するのに切ってるから。
ヒメちーは当然鬼役。
安心してください、決して豆をぶつけるようなことはしません。
でもねー子供の頃は、
もーちゃんやちゃーこさんに豆をぶつけちゃったことあるのよね。
本当にごめん。
コメント
へぇー、節分毎年やってるのに全然知らないことばっかりでしたΣ(꒪◊꒪ 😉
ウチは猫と同居を始めてから、テトラタイプのお豆を買って袋さら投げてます(*•̀ㅂ•́)و✧
拾うのも楽だし、にゃんこの誤食もないので一石二鳥です♪
ちなみにうちは『節分の日に豆をまかなくてもいい苗字』ですが、毎年まいてます(笑)
でも、だんだん歳の数+1個の豆ノルマがキツくなってきました_:( _ ́ω`):_
おー(゚д゚)!なべさんΣ(゚Д゚)
猫はあんまり食べないかと思いますが、一応、出来る対策はした方がいいですものねー(*´ω`*)
曾龍さんちは来年の豆まきは楽しそう( *´艸`)