ライオンは百獣の王。なのに王より大きいトラ。
ライオンはその絶対的強さから、百獣の王と呼ばれます。
ライオンは、哺乳綱食肉目ネコ科ヒョウ属に分類される食肉類。
ネコ科ではトラに次いで2番目に大きな種です。
トラに次いで…?
と言うことはトラのほうが強いんじゃないの?と思われるかもしれません。
ライオンは主にサハラ以南アフリカ大陸(砂漠)に生息し
北アフリカやアジアではほぼ絶滅しています。
トラは南アジアやロシア東部、インドの森(ジャングル)に生息しています。
最大のトラ、アムールトラは
雄の個体では全長3m、体重350kgを超えた例も報告されています。
一方でライオンは雄の個体で全長2m、体重200キロほど。
…これはトラには勝てないかもしれない…。
ライオンとトラは同じネコ科の仲間?
ライオンとトラは同じヒョウ科ではありますが、
ヒョウやライオンやトラ、チーターやヤマネコからイエネコまで、
現生するネコ科41種の共通の祖先は、
中新世(約2300万年前~530万年前)の前期にユーラシア大陸西部付近で発生し、
後期ごろまでユーラシアとアメリカ大陸で繫栄したプセウダエルルスと言われています。
これは遠い昔、ネコ科の祖先ミアキスが
森に残った個体と、草原に出た個体で枝分かれし、
それぞれ犬と猫の祖先に分かれましたが、
さらにそこから進化し、トラとライオンに分かれたものです。
ライオンとトラの戦い…現実には起こらない理由。
トラとライオンでは生息地が違うため野生下で
直接トラとライオンが対決することはありませんが、
体格の違いなどからトラのほうが強いと言われています。
それはそれとして、仮に戦った場合には、どちらが強いのか。
これは多くの人が一度は想像したことがある夢の戦いかもしれません。
ライオンとトラのスペックを比較してみます。
ここで比較するトラの種類はアムールトラとベンガルトラ。
ライオンは東武動物公園をサイトを、
アムールトラは釧路市のサイトを、
ベンガルトラは那須サファリパークのサイトを参考にしました。
体長 | 体重 | |
ライオン | 140-250cm | 120-225kg |
アムールトラ | 240-330cm | 100-300kg |
ベンガルトラ | 240-310cm | 170-260kg |
これを見る限りでは、体格上はトラが圧勝と呼んでいいかもしれませんね。
ローマ帝国の時代には、トラとライオンを戦わせたところ、
3対7でトラが勝ったという記録が残されています。
ライオンを百獣の王と信じてきたわたしですが、
実際に戦いとなればトラが優勢と言ってよいのかもしれません。
正確には、ライオンは「サバンナの王」と呼んだ方がよいのかもしれませんが、
しかし、ライオンには一つトラにはない絶対的な強みがあります。
それはたてがみです。
色が濃いたてがみは強いオスの証であるといわれていますが、
たてがみには最大の急所である首を守る効果もあると考えられます。
実際にライオンとトラの戦いとなれば、
一瞬のスキを突いた急所への攻撃が生死を分けるでしょう。
さらに言えば、ライオンは集団で狩りをする。
トラは単独で狩りをする。
同じフィールドにいたと仮定したら、
ライオンのほうは単独で狩りをしないので、
複数のライオンと、単独のトラの戦いになるでしょう。
ちょっと卑怯かもしれませんが、その勝負はライオンの圧勝。
それゆえに「百獣の王」の称号を手にしたと考えてよいと思います。
ちなみにインドは、ライオンとトラが生息する唯一の地域ではありますが、
自然下で遭遇する可能性はほぼ0%と言ってよいのだそうです。
やっぱり百獣の王はライオン?
トラを101匹目にしたら解決かも。
今日のヒメちー
百獣の王ですか?
それはやはり…イエネコでしょう。
爪を切られようと動じない。
まさに王の風格です。
それにですね…。
爪を切られていても、こんなに可愛いんですよ?
可愛さを極めるのもまた王の証し。
百獣、いえ、もしかしたら、人を含めた頂点に立つかもしれません。
お後がよろしいようですので、
ヒメはこの辺で失礼させていただきま…。
いただきたいのですが―。
その「自称」百獣の王でもかなわない、
ままちゃんが真の百獣の王なのかもしれない…。
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