思い出の味・炊飯器ケーキ
わたしがまだ小学生の頃、
おじいちゃんがくも膜下出血で倒れ、
長く介護生活を送っていた。
あ、もちろん、わたしじゃなくてままちゃんがね。
それからわたしたちの生活は一変した。
おばあちゃんが介護を拒否したせいで通いで介護するのは大変だったと思う。
朝はわたしたちを学校に送り出し、すぐおじいちゃんちへ。
たっぷりリハビリをさせて、お昼ごはん食べさせて、
ちょっと昼寝をしてる隙にいったん戻って来て
自分のうちの洗濯物を取り込む。お風呂の用意、夕飯の下ごしらえ。
わたしたちは学校が終わって帰ってくる頃にはもうおじいちゃんちに戻ってる。
その隙間でわたしたちにおやつまで用意してくれていた。
よく作ってくれたのが炊飯器ケーキ。
帰ってくるとちょうどほかほかに焼きあがっていた。
いもーとと炊飯器ケーキを食べて、宿題やって、
お風呂から上がった頃にぱぱちゃんが帰ってくる。
ままちゃんはおじちゃんに夕飯を食べさせて、寝かしつけてから帰ってくる。
それから夕ご飯。
おやつはお腹に貯まるものじゃないといけなかったのよね。
いもーとが土曜日から帰って来ていて、
日曜日までいる。
有給消化で4日休みを取って長い帰省。
懐かしいねー、なんて言いながら久しぶりに炊飯器ケーキを焼いた。
うん、上出来。
作るのは簡単。
ホットケーキミックスをホットケーキ作る分量で用意して、
フライパンで焼かずに炊飯器へ。
プレーンのままでもいいし、
なにか入れてもいい。
入れる場合はうまく半分づつ入れればハーフ&ハーフ。
炊飯スイッチオンで焼きあがる。
今回はままちゃんは甘く煮たおいもとごま、
キャラメルチョコを用意してくれた。
あ、もちろん作ったのは、わたしといもーと。
作ったとは言えないほど簡単だけど。
おいしーい。
おじいちゃんの二回目の介護生活は中学生の時。
この時はわたしもちょっとは役に立てたけどね。
長く、つらく、苦しい介護生活だった。
失ったものは大きく、思い出すのも嫌だったけど
今、こうして「懐かしい」と思えるのって不思議。
「時間薬」とはよく言ったものだわ。
…それにしてもその時食べたおやつを覚えてるって…わたしって元来の食いしんぼだわ。
今日のヒメちー
その時、ヒメはいませんでしたが、
ままちゃんの苦労は大変なものだったでしょうね。
おやつくらい、自分で用意すれば、もっといい話でしたね。
ねぇやんは昔から変わらないんですねー。
おっと。
身の危険を感じます。
これはまずいです。
とりあえず、体を舐めて気を落ち着かせねば。
ぺーろ ぺーろ
ふう。
真実を言っただけなのに
ねぇやんの圧がすごいです。
ヒメは嘘が付けない猫なのですよー。
ヒメちー、背中の毛…。
猫は自分の体を舐めて気を落ち着かせるとは言うけれど、
へたくそすぎない?
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