猫の舌について、知ってるようで知らないこと。
猫を飼っていると、その生態の不思議や疑問が日々浮かびます。
普段、あまり目に付く場所ではありませんが、
中でも猫の舌には不思議がいっぱいです。
猫の舌で感じる味覚、感覚また時として可愛いチャームポイントにもなる猫の舌。
知れば知るほど、もっと猫が好きになるかも。
舌の基本 猫のザリザリの舌は有能な機能
人間と同じように、猫の舌にももちろん味覚があります。
その味覚を感知する細胞を味蕾(みらい)と呼び、
これは人にも、犬や猫以外の動物にもあるものです。
この味蕾で甘味・塩味・酸味・苦味・旨味を感じることができます。
猫は甘味や塩味をほぼ感じません。
それは猫が肉食のため、生きる中で甘味と塩味を感じる必要が無かったために
退化したといわれています。
一方で酸味や苦味は敏感に感じ取り、口にする物が傷んでいたり、
腐敗していないかをすぐに舌で判断することができるのです。
猫がミカンなどの酸っぱいものを嫌うのはこのためです。
また、猫が味を感じる味蕾は舌の真ん中には無く、
味覚を感じるのは舌の側面だと言われています。
この味蕾、実は舌の中央にはなく、
食べ物を口の真ん中に置くと味を感じることができないと言われています。
猫の食欲をそそる基準は、以下になります。
①匂い
②食感
③味
④見た目
嗅覚に優れた猫ですが、味覚を感じる舌はあまり発達していません。
これは、人が感じる味覚の味蕾の数と比べると、猫は大分少ないからです。
結果、キャットフードを主食にする猫は、まず匂いで好みかどうかを判断し、
食感で危険のない味だと分かったら安心して食べ続けてくれるようです。
人と違って美味しいから食べるのではなく、
生きるために食べることを優先していると言ってもよいでしょう。
猫って、毎日同じ食事で、なんだかつまらなそう…と思うかもしれませんが、
十分食べる喜びを感じることはできていると思います。
猫の舌のザリザリ
猫の舌は味覚以外にも、食べる時のスプーンの役割も果たしています。
人の舌との大きな違いとして、猫の舌の特徴でもある『ザリザリ』が挙げられます。
あの舌で手を舐められると痛そう、と思いますが、
実は飼い主さんの手を舐めているときには手加減をしているのです。
このザリザリは食べる時や飲む時に必要不可欠な
糸状乳頭(しじょうにゅうとう)と呼ばれているのものなのです。
この舌で野生時代には獲物の肉を骨から削ぎ、
現在はウェットフードを器用にすくい、
飲み水を飲む時のスプーン代わりに使って喉を潤しているので、
猫にはザリザリの舌が無いと、とても不便なのです。
また、人よりも鈍い味覚を持つ猫ですが、
美味しい飲み水を選別する能力には長けているそうです。
これは熱帯の乾燥地帯で生活していた時、
貴重な水を探すために身に付けた能力と言われており、
シンクや洗面台から流れる水を好んだり、
循環タイプの水や陶器やコップの水を好むのは、
水が貴重だったからこそ趣向が高くなったのかもしれません。
また、ブラッシングする時にも猫の舌は大活躍します。
ザリザリの猫の舌は一年中毛の抜ける猫にとって、無くては困る機能ですね。
猫の舌と「猫舌」
熱い食べ物が苦手な人に「猫舌だね!」と言うことがあります。
この言葉から猫=熱いものが苦手と判断できますが、
猫の舌は本当に熱いものが苦手なのでしょうか?
答えは、苦手と言うよりは危険だから食べないといった方が正しいかもしれません。
そもそも、火を使ってアツアツの料理を食べることは、
猫に限らず人以外の動物には不自然なことです。
自分たちの体温以上の食べ物を危険だと判断して、
口にしないのが1番の理由だと思います。
普段経験の無いことに警戒するのが動物界では当たり前なので、
食べたことのない熱さを口にした時、驚き拒否するのは当たり前なのです。
そういった意味では熱いもの=苦手も正しいでしょう。
マンガやアニメの世界で見られる、
アツアツの焼き魚を咥えて逃げる猫。
人との暮らしが長くなる中で、
もしかしたら熱いものが苦手ではない猫も存在するかもしれません。
今日のヒメちー
なんですか。
なんだか今日は距離が近いですね。
ちょっとなんだか嫌な感じです。
あのね、ヒメちー、本当に気付かない?
何がですか?
あのね…。
ベロ、しまい忘れてるわよ。
なんたる不覚。
これでははただねぇやんを
喜ばせてあげることになってしまっているじゃないですか。
とは言えこれもかわいいポイントです。
しばらくこのままでいようと思います。
ままちゃんにも見せてあげたいですね。
ままちゃーん、ヒメが可愛いことしていますよー。
こうやってちょろっと出てるベロ、
触るの大好き。
猫が舌をしまい忘れるのって大きく分けて4つの理由があるんですって。
顎が小さく舌が長いので、しまい切れない場合。
牙や歯が無い場合。
歳を取り、舌の筋力が低下して出ている場合。
疾患がある場合。
ヒメちーのは…どれにも当てはまらないから単にしまい忘れ?
可愛いからやってるだけです。
さすがあざといことには抜け目のない猫。
ちょろっと出た舌もかわいいからやってる、と言われちゃうと
そう見えてくるから不思議ですね。
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