結構毛だらけ猫灰だらけ、とは猫の悪口?
この間、日本映画専門チャンネルの番組を録画しようとしたら、
「男はつらいよ」と言う番組をやっていた。
フーテンの寅さんとして親しまれた映画だそうで、
今でも人気なんですってね。
で、ままちゃんに聞いたら、ままちゃんもおぼろげにしか覚えていないと言う。
おじいちゃんが見ていたような…。
で、ぱぱちゃんは全く。
「トラック野郎」なら知ってるぞーだって。
寅さんを説明するのに、
「結構毛だらけ猫灰だらけ」と言う名言があるのだそう。
結構って何だろう。猫は当然だけど猫よね。
猫が毛だらけなのと掛けてあるのかな?
だとしたら、犬だらけでもうさぎだらけでも、ネズミだらけでもいいじゃない。
これも例の、猫が人の生活に身近にいたから、っていう、
猫にとって不名誉な事だったりするのかしら。
シンデレラは「灰かぶり」と言う意味。
灰だらけ、と言われて思いつくのは灰かぶり姫、いわゆるシンデレラ。
継母とその連れ子である姉たちに日々いじめられていたシンデレラ。
シンデレラは本来「エラ」という名前なのだけれど、
暖炉の掃除をさせられて、灰で汚れた姿を
継母達が「灰まみれのエラ/シンダーエラ」と
馬鹿にしてからかった事から、シンデレラと呼ばれる様になった。
英語では cinder (灰)とEllaを合わせて cinder Ella → Cinderella。
本家フランスでは、cendre(灰)Ellaになるそうです。
猫が灰まみれになるってこと?
男はつらいよ、フーテンの寅次郎に見る猫灰だらけ
「フーテンの寅」さんを5行で説明すると、
中学校中退のち、14歳の家出後放浪の果てにテキヤとなる。
年に数回とらやにふらりと帰って来ては家出を繰り返す恋多き男。
商売柄、口が非常に達者で、
思いつきやデタラメに作り上げた会話で人を笑わせる特技を持ち、
人情に厚く、義理堅いがしょっちゅうケンカ沙汰を起こす大人気ない性格。
ままちゃんが言う事をまとめたんだけど、これで合ってる?
で、この寅さんの達者なお口から出る、
「けっこう毛だらけ猫灰だらけ」。
もう、トラさんの決め台詞かのように使われているそうです。
この、結構というのはこの場合”No,thank you”ではなくて
”Very good”とか ”No problem”といった意味になるようです。
地口(じくち)といわれる江戸時代の洒落で
「大変結構」を意味する言葉遊び。 「け」の音と
「だらけ」のけの音で語呂を合わせている、とのこと。
結構毛だらけ
大変結構だ、ということをおかしくいったもの。
「結構毛だらけ猫灰だらけ」「結構毛だらけ灰だらけ」ともいう。ことわざ辞典より
なるほど。
言葉ってだんだん省略されていくものだけれど、
怒ってる、と言えば短く済むものを
「激おこぷんぷん丸」と無駄に長くするのと一緒?
でもなぜ、なぜ猫が灰だらけにならないといけないのか。
昔は灰だらけの猫ってそんなにいたのかしら…。
そもそも「猫」と「灰だらけ」がなぜ結びついたんだろう?
やっぱ灰かぶり姫…?
昔の猫の冬の暖の取り方。
灰かぶり姫なわけではなく、昔は今と違って、便利な電化製品などはなく、
寒い冬に暖を取るのは、たき火や囲炉裏、
火鉢や、調理に使うかまどくらいでした。
今の世の猫たちは電化製品の度を使って便利な温まり方をしますが…。
それらの暖を取る道具の熱源は炭や木。当然燃やすと灰になります。
猫は火が付いている時には、そのそばで体を温め、
人が火を消してしまった寒い夜などには
少しでも温まるためにかまどに潜り込んで暖を取っていたようです。
当然ですが、かまどから出てくる猫の姿は灰だらけ。
そんな状態になっちゃっても気にしないよ、
と言う全然オッケーだニャ、と言う様を言うのですね。
かつては、「灰だらけの猫」と言うのは冬の風物詩だったようです。
かまどや囲炉裏のない現代では、
暖房器具の出ていない時期にはこんな温まり方も。
これはご飯を炊くかまどで暖を取った名残で
炊飯ジャーで暖を取っているのかもしれません。
結構毛だらけ猫灰だらけ。全部覚えられる?
ちなみにフーテンの寅さんの口上全文。
これね、覚えられる&噛まないで言えるってすごいよね。
また、これは、ごくあたりまえの品物を、巧みな話術で客を楽しませ、
いい気分にさせて売りさばく商売手法で、啖呵売(たんかばい)とも言うそうです。
千円から始まってだんだん値下げしていくのは、
なかなかお得な気分になるものですね。
…本当はもともと500円だったとしても。
結構毛だらけ猫灰だらけの真相
結構毛だらけ、とは、
大変結構だ、と言う言葉を面白く言ったもの。
猫灰だらけ、とは
それは当たり前の光景だ、と言う例え。
寒くなると暖を求めてかまどに入り、
灰だらけになる猫は冬の風物詩。
「かまど猫」と言う季語もあるほどに、
昔の暮らしにはよくある光景だったのですね。
今日のヒメちー
ヒメは現代の猫で良かったです。
ストーブもあるし…。
暖かいベッドもあります。
灰だらけにならなくってよかったです。
そうねー、灰だらけになるのはいいとして…。
気づかずに火を起こしちゃうとか恐ろしい事故は起きなかったのか気になるわ…。
コメント
「猫灰だらけ」とは言いますが、うちでは「ススだらけ」でした。
子どもの頃、釜戸、うちではクドと言っていましたが、余熱が残るクドの煙突部分に入り込んで猫がよく暖をとっていたのでススまるけ。
そんなこともあって、知らずに着火し、猫がクドから飛び出してくることもありました。
で、ススであまりにも貧乏臭い猫になったので、洗ってやったことが多々あったのを思い出しました。
初めまして、コメントありがとうございます(*´ω`*)
煤だらけ、という表現もあるのですね。
かまどに猫が入って暖を取る様子をご覧になったことあるのですか?すごいΣ(゚Д゚)
火を入れると当然ですが猫は飛び出してくるのですね(^^;)