郵便犬ポチの忠犬物語 | ヒメとまいにち

郵便犬ポチの忠犬物語

郵便犬ポチの一生 忠犬ポチ 忠犬ハチ公

 

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「郵便犬ポチの一生」

 

「犬は人につき、猫は家につく」と言いますが、正しくは

犬はひとに尽くす。

猫はひとをこき使う。

であることはすべての猫飼いが思っていること。

ひとに尽くした犬と言えば忠犬ハチ公が有名ですが、

忠犬ハチ公が生まれるより少し前、

大正七年一月十六日夕方から十七日早朝にかけて

北海道の真狩村でまさに忠犬と言われる犬がいたことはご存じでしょうか。

 

 

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~絵本概要~

 

北海道のマッカリだけ(後方羊蹄山)のふもとの真狩別郵便局にポチという犬がいました。
局長の村上政太郎さんの犬で8才。赤毛のめす犬で、たいへん利口でした。
「ポチ、電報を配達に行くよ。一緒においで。」
局長さんは、ポチを連れて、出かけました。配達先は、4キロも離れた所です。

郵便犬ポチの一生 忠犬ポチ 忠犬ハチ公

雪の夜道を、局長さんとポチは歩いて行きました。
人の足あとと、犬の足あとがからまるようにつきます。
「ポチ、急ごう。お天気があやしくなってきた。吹雪になるかもしれない。」

郵便犬ポチの一生 忠犬ポチ 忠犬ハチ公

電報を届けた帰り道、猛烈な吹雪になりました。
みるみるうちに、雪が降り積もります。局長さんは、ハーハー言って歩きました。

家まで、あと1キロほどのところに来ると、雪は腰のあたりまで積もりました。
足をとられて、歩くのに、とても力がいります。
局長さんは、疲れと寒さで倒れてしまいました。

郵便犬ポチの一生 忠犬ポチ 忠犬ハチ公

ポチは、局長さんのそばに、ぴったり寄りそいました。
あたためようと思ったのです。
守ろうと思ったのです。

郵便犬ポチの一生 忠犬ポチ 忠犬ハチ公

しばらくすると、ポチはとびおきて、家へ走りました。

郵便犬ポチの一生 忠犬ポチ 忠犬ハチ公

ポチが、いくら吠えても、家の人は出てきません。戸を足の爪でひっかいたり、
家の周りを吠えながら走りまわったりしました。

郵便犬ポチの一生 忠犬ポチ 忠犬ハチ公
でも誰も気づいてくれません。
ポチは、悲しそうに「クーン」と鳴くと、また、局長さんのところに、走って戻りました。

犬の吠える声が、聞こえるような気がしました。
「ポチじゃないかな…。」
「まさか。この吹雪の中をポチだって歩けないよ」
と、話し合っていました。

郵便犬ポチの一生 忠犬ポチ 忠犬ハチ公

ポチは、局長さんをそっと噛んで、起こそうとしましたが、だめでした。
ちょっとの間、考えていたポチは、いっさんに、郵便局めざして、走り出しました。
そのころ、郵便局では、こんな話をしていました。
「局長さんは、この吹雪じゃ帰ってこないよ。」
「向こうに泊めてもらっているだろうね。」

郵便局の人は、もう眠っていました。
ポチは気が狂ったように、吠え続けましたが、誰も起きてはきません。
ポチは、また局長さんのところへ…。

郵便犬ポチの一生 忠犬ポチ 忠犬ハチ公

次の日の朝。配達先の村に、局長さんが泊まっていないことを知った郵便局の人は、慌てました。
村の人を集めて、深い雪の中を探しに出かけました。

郵便犬ポチの一生 忠犬ポチ 忠犬ハチ公

「あっポチ、ポチがいるぞ!」
ポチはその声を聞いて、さっと起き上がりました。

が、すぐにまた、局長さんのそばに座り、顔を舐めはじめました。

郵便犬ポチの一生 忠犬ポチ 忠犬ハチ公

村上局長さんは、寒さのために、死んでしまったのです。

「ポチ…。おまえは、局長さんを守っていたんだね…。」
皆が目に涙をためていました。
ポチは全力を尽くして、自分の主人を守ろうとしたのでした。

 

 

「郵便犬ポチの一生」を読んで

 

今から84年前の話です。

この年は、前年末より北陸から北海道にかけて大雪が降り、

家は倒れ鉄道は止まり、家畜たちが凍死するという

大変な事態になっていたそうです。

ことに北海道では近年稀な大雪で、歩くのもままならない状態だったと言います。

こうした中、ニセコに近い北海道西部の真狩(まっかり)郵便局では、

集配が全くできない状態になっていました。

12月16日、電報が1通届く。しかし、大雪で出勤もできないから配達人もいない。

そこで局長の村上政太郎がみずから、吹雪の中を愛犬ポチを伴って出発した。

しかしその帰途、吹雪はいよいよすさまじくなり、

ちょうど起きた雪崩のため、ポチともども埋もれてしまうのです。

ポチは何とか雪の中から這い出した。そして雪をかき分け、

村上局長の衣服を口でくわえて引っ張るなどして、

助け出そうとした痕跡があったそうです。

しかし局長は動かず、ポチは仕方なく体の上に覆いかぶさって、体を温めていたらしい。

吹雪の中職務を全うし、殉職した局長さんとポチの忠義ぶりに涙が出ます。

なぜ吹雪の中帰らない職員がいるのにこうのんびりとしているのだろう、

すぐに救助に向かわないものなのだろうか、

救助要請は出さないものなのだろうかとか、

色々と思うことはありますが

グラハム・ベルが電話を発明してから14年後の1890(明治23)年に

日本に電話が普及し始めましたが、これは都市部でのこと。

電報が唯一の緊急伝達手段だった頃、

二次遭難の被害を防ぐにはただ待つしかなかったのかもしれません。

この話は当時新聞で大きく報道されました。

 

「郵便犬ポチの一生」(ハート出版)という本も出版されています。


ポチはその後、札幌の児童福祉施設「報恩学園」に迎えられ、

晩年を子供たちとともに過ごし、

死後は剥製にされて東京逓信博物館に展示されていました。

郵便犬ポチの一生 忠犬ポチ 忠犬ハチ公

現在ポチは真狩村公民館のホールに展示されています。

 

 

今日のヒメちー

 

ヒメちーはこう見えて実は忠犬ならぬ忠猫。

ただしままちゃん限定だけど。

ままちゃんが床に突っ伏してると生存確認をします。

郵便犬ポチの一生 忠犬ポチ 忠犬ハチ公

ままちゃんが倒れています。

クンクンクンクン…。

郵便犬ポチの一生 忠犬ポチ 忠犬ハチ公

どうやら大丈夫です。

郵便犬ポチの一生 忠犬ポチ 忠犬ハチ公

これが面白くて、結構何度もやってる。

突っ伏してるとねー、すっ飛んでくるのよ。

ここのうちの人間は、

ままちゃんに頼りっきりのくせに

ままちゃんが倒れていても無関心です。

郵便犬ポチの一生 忠犬ポチ 忠犬ハチ公

ままちゃんの安全はヒメが守らなくては。

郵便犬ポチの一生 忠犬ポチ 忠犬ハチ公

何度も騙されている気がしますが、いいのです。

郵便犬ポチの一生 忠犬ポチ 忠犬ハチ公

ヒメの行動は無駄ではないのです。

郵便犬ポチの一生 忠犬ポチ 忠犬ハチ公

動物と一緒に暮らしていると、

いつか動物に助けられたい、という夢を見るそう。

動物が自分の緊急時に助けてくれるかを検証した番組もあるくらい。

ヒメちーはねぇやんのことは…。

助けてくれるかしら…。

 

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