【働く猫】ウイスキーは猫に守られて製造される。

 

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人に使役するのはワンちゃんだけではなかった。働く猫たち

 

盲導犬、聴導犬、介助犬…。

災害救助犬から麻薬探知犬まで。

人のために使役してくれる動物は、犬と言うイメージが強いです。

先日の、世界猫の日の記事で、

 

イギリス首相官邸で働くラリー君の事を書いたところ、

スコットランドの酒蔵に、ウイスキーキャットと呼ばれる猫がいて、

お仕事ニャンコを務めてるとのコメントをいただきました。

なにそれ、初耳。

これは調べなくっちゃ。

ウイスキーキャット(英:WhiskyCat)は、
イギリスの主にスコットランド地方のウイスキーやビールの製造元
で害獣駆除を目的として飼われている猫のこと。
ディスティラリーキャット(英:Distillery cat/蒸留所の猫)、
またはブリュワリーキャット(英:Brewery Cat/ビール醸造所の猫)、
ネズミ(マウス)を捕ることから
ディスティラリーマウザー(英:Distillery mouser/蒸留所のネズミ捕り)、
あるいは単にマウザーとも呼ばれる
その名は「害獣駆除員」の肩書きで蒸留所スタッフとして記録に残り、
またその名前はウイスキーに関係するものが多い

wikipedhiaより

とある。

と言う事は一匹じゃなくて数匹いるのかな?

それとも複数のウイスキー蒸留所に?

 

 

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なぜウイスキー蒸留所に猫が?

 

ウイスキーやビールの原料である「大麦」は

ネズミや鳥にとってもごちそう。

ましてや一か所に集められているなんてパラダイス以外の何物でもない。

製造元では常にこれらの害獣の駆除が大きな課題になる。

殺鼠剤、殺虫剤、駆除剤などは大麦の香りを損ない

製品の品質に影響を与えるため用いることができず、

古くからこの地では猫が害獣駆除のために飼育されてきた。

これらの猫はウイスキーキャットと呼ばれ、

実用の必要性以上にマスコットとして大切にされてきた。

ウイスキーキャットは、始めから害獣駆除目的で迎え入れられることもあれば、

勝手に住み着いた猫が受け入れられる場合もある。

さらには、複数の蒸留所を渡り歩いたり、

近接する幾つかの蒸留所を兼任したりすることもある。

また同時に複数匹が在籍していることも珍しくはなく、

ハイランドパーク蒸留所のように、

代々同じ血筋の猫が職を引き継いでいる蒸留所があったりと、

ウイスキーキャットとしての就任の有り様は様々な例が見られるようです。

 

 

ザ・ウイスキーキャット 

 

環境保護活動家としても著名なC・W・ニコル氏の書いた小説、

「ザ・ウィスキーキャット」。

英国、スコットランドを舞台としている。

シングル・モルト・ウイスキーを蒸留、

貯蔵するレンガ造りの古い酒蔵は、原材料の大麦が仕込まれ、

また小さな隠れ場所にもこと欠かないことから、

ネズミたちにとっては格好の住処となっている。

その蒸留所では古くから、酒蔵でネズミ退治のために猫を飼って来た。

夜毎、何匹もの得物を仕留める彼ら、彼女ら。

ウイスキー・キャットは、誇り高きプロのハンターなのである。

そして、そんな猫たちを、同じ酒蔵を守る仲間として遇する、ウイスキー造りの男たち。

この小説は、長年に渡りウイスキー・キャットとして勤め上げた

老牡猫ヌースの昔語りとして描かれる。

ごく平易な文体に、趣のあるスコットランドの酒造所の写真や、

イラストのイメージから、なんとなく子供向きの童話、

あるいは、女性向きのお洒落なライト・ノベルなどを想像したのだけれど、

そこはC.W.ニコル。

まったくの男性の視点で貫かれた、酒と猫を愛するオトコの小説である。

片田舎の古びた酒蔵の、のんびりとした営みの中にあって、

しかしウイスキー・キャットらの毎日はけっこう忙しい。

夜は酒蔵を隈なく見回り、自慢の早業でしとめるのはネズミばかりではない。

昼は酒蔵を抜け出して周囲を見回り、兎、鳥などをハンティング。

雌猫のお相手などにも、抜け目無く通じていながら、

酒蔵で働く猫と言うスタンスから離れることは決してない。

ヌースと言う牡猫の、しっかりと地に脚の付いた生き方。

したたかな処世術、ユーモアに、

わずかばかりのセンチメンタリズムを交えた、

猫好きにはたまらない話になっている。

猫はウイスキーなんて飲まない。

でも、昔ながらのやり方でウイスキーを造り続ける蒸留所、酒蔵には、

必ず猫がいるものなのである。

 

 

著名なウイスキーキャット

 

 タウザー(Towser)

おそらく最も有名なウイスキーキャット。

グレンタレット蒸留所で飼われていたメス猫のタウザー(Towser)で、

1987年3月20日に死ぬまでの24年間に

28,899匹の鼠を捕まえ、ギネスブックに記録されている。

グレンタレット蒸留所では彼女の銅像に会う事が出来る。

このタウザーは女王エリザベス2世と同じ誕生日であることでも有名で、

1986年にタウザー名義で送られた女王へのバースディカードに対し、

女王から「(人間の年齢に換算して)161歳の誕生日おめでとう」

と記された返事が返ってきたという。

孫のアンバーとその子のネクターもウイスキーキャットに就いたが、

ネズミ嫌いのアンバーは人前に出ることが好きで

マスコットの役割の方が大きい猫であったが、

ネクターは逆に職に励み、職人たちも滅多にその姿を目にすることが無かったと伝えられる。

2匹共に2004年に亡くなった。

 

 スモーキー

ボウモア蒸留所に在籍した猫で、

雑誌の『カントリーライフ』によって

「イギリスでもっとも美しい猫」として、選出されたが、

2003年か2004年頃に亡くなっている。

残念ながら、写真は残っていない。

 

 

働く猫・ウイスキーキャットまとめ。

 

シングルモルトウイスキーと言えば、

お酒の名前すらわからない子供の頃、

映画ハリーポッターで、

ボーバトンの天馬は、「シングル・モルト・ウィスキー」

しか飲まないとオリンペ・マクシームが言っていた。

映画 ハリーポッターより

 

そんな思い出。

今やハイボールや、もちろん水割りでお世話になっている。

そんなシングルモルトウイスキー、

現在は、貯蔵技術の向上や、

食品製造業者が建物内で生き物を飼うことへの規制が強まるなどの結果、

多くの製造元からウイスキーキャットは姿を消しており、

現在飼われている猫の大半はマスコットとして飼われているそうだ。

猫たちに守られたシングルモルトウイスキー、

飲んでみたかった。

 

 

現代の働く猫

 

我が家の「働く猫」と言えばヒメちー。

今日も何か一生懸命やっていますね…。

働いているのか、遊んでいるのか微妙なところだけれど…。

失礼ですね。

ヒメだって、我が家の安全のために、

いつだって警備に余念がないのです。

スコットランドのウイスキーキャットには及びませんが…。

同族として誇りに思います。

いつかはヒメも…。

あ、チュンチュン来た。

ネズミは…いたら困るし…。

そうね、外敵から守るのも立派なお仕事よね。

 

  

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