マウンテンライオンがかかった恐ろしいウイルス
マウンテンライオンは、クーガ、ピューマ、ヤマネコ、フロリダパンサーとも呼ばれ、
主にアルゼンチン、ベリーズ、ボリビア、ブラジル、カナダ、
チリ、コスタリカ、エクアドル、エルサルバドル、フランス領ギアナ、
グアテマラ、ガイアナ、ホンジュラス、メキシコ、ニカラグア、
パナマ、パラグアイ、ペルー、スリナム、アメリカ合衆国、
ベネズエラ、ボリビアなど、広い生息域を持つ猫科の動物ですが、
アメリカに生息するマウンテンライオンから、
あるウイルスが発見され、警戒が呼び掛けられています。
この記事はSちゃんさんが書かれた記事をもとに再編集しています。
アメリカのマウンテンライオンに、いったい何が起きているのでしょうか。
「ラストレラ・ウイルス」ラッサ熱とは
ネコを死なせるラストレラ・ウイルス、通称「よろよろ病」
と言うウイルス性疾患があります。
このネコ科の動物を死なせる「よろよろ病」と呼ばれる感染症に
北米の野生のピューマがかかっていたことが明らかになりました。
よろよろ病は、ヨーロッパでは50年前からイエネコや動物園の動物で確認されていますが、
北米で確認されたのはこれが初めて。
よろよろ病(staggering disease)という名称は、
罹患したネコがよろよろと歩くことからつけられたもの。
ネコは後ろ脚が不自由になるほか、爪が引っ込められなくなったりする。
今月、学術誌「Emerging Infectious Diseases」に掲載された内容によれば、
今回見つかったウイルスは、RusV(Rubivirus strelense)とも呼ばれる
「ラストレラ・ウイルス(rustrela virus)」の変異株だということです
「ラストレラ・ウイルス」はラッサ熱とも呼ばれ、
ラッサ熱は西アフリカ一帯にみられる急性ウイルス感染症であり、
いわゆるウイルス性出血熱4疾患の一つ。
“ラッサ”とは1969年に最初の 患者が発生した村の名に由来するとのことです。
このウイルスは、人間に皮膚発疹を引き起こす風疹ウイルスに関連するもので、
野生のネコ科の動物だけでなく、
飼いネコなどにも影響を与える可能性が指摘されていると言います。
このラストレラウイルスが、昨年コロラド州ダグラス郡に生息していた、
雌のマウンテンライオンの体から検出されました。
ラッサウイルス(Lassa virus)はアレナウイルス科に属し、
自然宿主は西アフリカ一帯に生息する野ネズミの一種であるマストミス。
1976年以来20年間にわたって調査した結果、
致死率は感染者の1〜2%であることも疫学的に判明しています。
1989年1月にはナイジェリアからの帰国者が
ラッサ熱と診断され、ウイルス性出血熱で6 時間後に死亡しています。
空気感染はせず、感染者や患者の血液や体液、排泄物によりヒトからヒトへ感染します。
潜伏期間は7〜18日で発症は突発的であると言われています。
発熱、全身倦怠感を初発症状とし、39 〜41 ℃の高熱を示す。
続いて3〜4日目に大関節痛、腰部痛があらわれる。
頭痛、咳、咽頭痛が大部分の患者でみられる。
さらに後胸骨痛、心窩部痛、嘔吐、下痢、 腹部痛がよくみられる。
重症化すると、顔面、頚部の浮腫、消化管粘膜の出血、
脳症、胸膜炎、心のう 炎、腹水、時にショックがみられる。
国立感染症研究所HP
より
重症インフルエンザのような症状があり、重症化すると死に至る感染症です。
ネコ科動物の致命的な神経症候群・筋力、運動能力の低下の症状
2023年にコロラド州で発見された雌のマウンテンライオンには、
皮膚に病変があり、後ろ足に重度の筋力低下の兆候が見られ、
立ち上がるのを嫌がり、運動能力の低下がみられ感染症が疑われました。
野生生物保護官はその後、この病気の原因を調べるため、
また、マウンテンライオンの苦痛を終わらせるため、麻酔をかけて、殺処分したそうです。
研究者らが、未知の病気の可能性を疑い、原因を調査する作業を開始。
組織サンプルや病歴、遺伝子配列の調査から、
このマウンテンライオンが「ラストレラ・ウイルス」の変異体であるRusVに罹患していることがわかりました。
このウイルスによる感染は、ライオンや有袋類、カワウソ、ロバなど、
さまざまな動物園の動物でも報告されています。
1974年にスウェーデンで初めて確認されたこの疾患は
「よろめく病気」とも呼ばれ、
四肢障害を示すネコ科動物の致命的な神経症候群であり、
RusVが原因であることが最近になって特定されたという。
またこの病気の感染例は飼いネコで最も多く見つかっているが、
この病気で死亡したネコの数に関する公式統計は存在しない。
例えば罹患したネコが高齢だった場合、
単に筋力の衰えかと見過ごされるケースもある。
45年前にアラバマ州のネコでも報告されていたが、
当時は原因が不明なままだったと言われています。
すでに米疾病予防管理センター(CDC)もこの病気については把握しており、
ネコの飼い主などに警戒を呼び掛けているとのことです。
人が発症したらどうするの?
「ラストレラ・ウイルス」はひとも発症しますが、
発症6日以内の抗ウイルス剤(リバビリン)投与が有効といわれています。
ウイルス保有動物であるマストミスとの密な接触は避けましょう。
今のところ、人間のよろよろ病は報告されていません。
しかし、さまざまな動物が罹患していることを考えると、
動物から人間に感染する可能性はないとは言えないということです。
マストミスはアフリカ原産で齧歯目ネズミ科ネズミ亜科に属し、
ラッサ熱の病原体(ラッサウイルス)の自然宿主として知られています。
このため、2003年11月より日本への輸入は禁止されています。
とは言え、病原菌、ウイルスがたった一日で世界を回ってしまう現代。
お外に出る子はネズミのふんなどに触れる機会もあるかと思います。
注意が必要ですね。
今日のヒメちー
怖いですね…。
やはり箱に入ってお外には出ないのが一番…。
あれですよ、ねぇやん、靴の裏とか、
気を付けてくださいね。
FIPもそうですが、人が運んでくる場合もあるんですからね。
ねぇやんは野山とかは行かないけれど、
確かに危険だわね。
イエネコの安全はひとが担ってるものですからね。
ねぇやんきになって調べてみたら、日本でも2005年に
よろよろ病の疑いの猫がいたらしいのよ。
結局は別のウイルスだったらしいけれど…。
人への治療法は分かったけれど、
これって、ネコ科動物にも有効なのかしら。
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