猫にまつわることわざ
「猫の手も借りたい」「猫に小判」など、
日本には「猫」が出てくることわざが数多くありますが、
「猫が4匹いる(イタリア)」、
「袋から猫を出す(アメリカ)」、
「玄関の猫(スリランカ)」、
「猫を猫と呼ぶ(フランス)」、
「猫を嫌う人には気をつけろ(アイルランド)」など、
実は日本だけでなく世界各国にも、
聞いたことのなかったような「猫」にまつわることわざや言い回しがあるのです。
猫嫌いには気をつけろ?アイルランドのことわざは的を射ている
先に紹介したことわざの中に、ひとつ気になるものが。
「猫嫌いには気をつけろ」。
これってどういう意味かしら。
猫が嫌いな人は猫に意地悪するかもしれないから、
猫は慌てずけれど急いで避難してー、という事かしら。
ことわざの多くはひとに対して作られた言葉。
猫に対してではないものです。
そもそも、猫が嫌いな人はわざわざ自ら猫に近づいたりはしない。
たまには嫌いなものにわざわざ近づいて排除しようという人もいるけれど。
では、「猫嫌いには気をつけろ」にはどんな意味があるのか。
猫は支配されることを好まない生き物。
猫はひとに支配されることを好まない生き物です。
猫と暮らしている人ならばすでにお判りでしょうが、
猫は人を支配するもの。
そして人はそれを喜びと感じます。
アイルランドのことわざ、「猫嫌いには気をつけろ」には
猫は意のままにならない動物だから
それを好まないというのには、
自分の意のままにならないものを嫌う、
支配心の強い人、支配したり思い通りに操ることが好きな人間。

「世界のねこことわざ」より
近づかない方がいいという意味があるようです。
猫を嫌う人は、人を支配したり、思い通りに動かすのが好きだからだということです。
ヒトラーは猫嫌いの犬派だった。
「独裁者」でぐぐるとだいたいこの人が出てくる。ヒトラー。
ヒトラーは基本的に卑劣な極悪人として知られている。
一部のマニアを除いてまったく好かれていないことでしょう。
ロマン主義の影響を受けたヒトラーは、犬に猛烈な愛情を注ぐ一方、
猫に対し無関心ないし黙殺的態度をとっていたと言います。
ナチスはドイツ人に犬や狼のあり方を理想として強制しました。
猫と犬、この二つの似て非なる生き物を巡る人々の嗜好は、
そのまま人としての資質につながるのです。
ドイツにおける狩猟文化の歴史は犬重視、猫軽視の背景。
犬に象徴される(忠誠、従順、服従)と
猫に象徴される(自由、放任、個人主義)。
ヒトラーは国民、いや世界に忠誠、従順、服従を求めたのです。
これとは逆に英国首相ウィンストン・チャーチルは
大の猫好きであったと言われています。

カラパイアより
ドイツ軍の攻撃を受けた時、愛猫ネルソンと机の下に
隠れていたというエピソードが残っています。
現在でもイギリス首相官邸には
チャーチルの遺言により、猫が暮らしています。

猫が嫌いな人すべてが悪い人だというわけではないのは承知しています。
猫に引っかかれたことのある人。
猫の発情期の声が嫌だという人。
ごみを荒らされるのが嫌だという人。
理由は様々ですが、
支配したり思い通りに操ることが好きな人間。
これには近づかない方がいい。
良い関係は築けそうにないですよね。
猫に関することわざを作った人は猫が嫌い?
猫にまつわることわざを
何度か自分なりの解釈をしてきましたが、
総じて言えるのは、「あら?猫のことが嫌いな人が考えたのかしら」と言うこと。
人の好き嫌いは様々だと思います。
猫が好きな人、嫌いな人、
犬が好きな人、嫌いな人、
両方とも大好き、という人。
犬にしろ猫にしろ、動物は嫌い、という人。
これは個人の嗜好で、動物に限らず、何にでもいえることです。
わたしは辛いもの、スパイシーなものが嫌い。
けれど、辛いもの、スパイシーなものを好む人だっています。
その反面、ことわざにはこのような役割があります。
観察と経験そして知識の共有によって、長い時間をかけて形成されたものである。
その多くは簡潔で覚えやすく、言い得て妙であり、ある一面の真実を鋭く言い当てている。
そのため、詳細な説明の代わりとして、あるいは、
説明や主張に説得力を持たせる効果的手段として用いられることが多い。wikipediaことわざより出典
長く伝えられてきたことわざには
単に好き嫌いという感情はないものと理解してよいでしょう。
つまりは、的を射ている可能性は否定できないとも思います。
現在の日本は、犬性の社会(忠誠・従順・服従・上意下達の縦型構造)から
猫性の社会(自由・放任・個人主義)への過渡期とのこと。
未だ届きそうで届かない
真の意味での「自由」「放任」「個人主義」を手に入れた時、
どんな社会になっているのだでしょうか。
楽しみなようでもあり、怖いようでもありますね。
今日のヒメちー
猫とはもともと、人に従順ではない生き物。
元来臆病で、警戒心が強いのです。
猫が嫌いな人に気を付けるのはもちろんですが…。
ここのうちでは、
「自称猫好き」にも気を付けなければなりません。
猫が好きという気持ちを前面に押し出しすぎて、
恐怖さえ感じるのです。
三十六計逃げるに如かず。
これにつきます。
えー。
もしかしてねぇやんに恐怖を感じるってことー?
ねぇやんの愛は重すぎて、ヒメちーには受け止めきれないみたいね。
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